不倫した夫は信じられない。
信頼関係が崩れ去り、夫のことを信じることができない。
この先、信じることなんてできるのか。
カウンセリング相談者様の多くに共通する不安の一つです。
不倫は絶対にいけないことだし、私(妻)に対する裏切り行為。
なのに、夫はずっと嘘をつき続けていた。
そんな夫に信頼関係を取り戻すことは無理だろうと思えてしまう。
だから夫に辛く当たってしまうし、激しく責めてしまうもの。
夫は不倫相手と水面下で続いているのではないか。
いずれまた浮気、不倫するのではないか。
そんな不安も根深く残っている状態です。
「私は不倫した夫のことは絶対に許しません!」と、思っている方もいます。
「不倫した夫を許す必要なんてない」と言う方もいます。
夫婦関係がどうであろうと、許さない。
だからと言って離婚しない。
離婚するときは私が決める!
責任を最後までとるのが夫の責任だ。
そのお気持ちもわかります。
でも、このような気持ちのままで夫婦関係がよくなるはずがありません。
一緒に居て幸せなのか?ということです。
これからの人生を有意義に過ごせるか、疑問です。
夫婦がお互い割り切って、それぞれ役割分担して生活していく。
一定の距離をおき夫婦を続けていく。
相手に期待するべきもの、求めているものは、
気持とか愛ではなく、お互いの立場での役割分担、責任というもの。
夫婦だから裏切らずにそれを満たしてくれればいい。
そんな気持ちに近い方もいるはずです。
不倫なんかした夫ならば、よけいそう感じても仕方がないかもしれないですよね。
だって、不倫は裏切り行為。裏切った夫は二度と信頼できないのだから。
ただ、そうは思っていても、夫のことを信じることができるのか。
という言葉が出てきたりします。
ではどうすれば、不倫した夫を信じることができるのだろうか。
妻が自信を取り戻すことなのです。
以前の、もっと昔の自分を思い出してください。
こんなに自分に自信がなく、ふさぎ込んで、泣いてばかり。
浮気、不倫するような男に弱音を吐くような女ではなかったはずです。
不倫相手と自分を比べ、自分は劣っていると根拠のない想像を膨らませ、
自虐的になったり絶望感を漂わせている方もいますが、
自分の考え方まで自信をなくし、間違っていると感じているくらいです。
まずは立ち直ることが必要なのです。
でもいくら自信を取り戻すといってもそう簡単にはいきません。
今抱えている不安なこと、ひとつひとつに向き合って、
正しく認識できるよう修正してくことも必要です。
その中には夫が不倫しているという問題があります。
不倫関係が解消できなければ、本当の意味で妻が自信を取り戻すことにはなりません。
でも、不倫に終止符が打たれなければ妻に自信が戻らないとも言い切れません。
不倫真っ只中であっても、自分の心の状態に向き合うということ。
ネガティブな投影を減らし、少しづつ不安を取り除いていく作業は必要です。
ですから、この段階で適切なカウンセリングが必要で、
そのカウンセリングは、夫のことをどうしたら信じられるかではなく、
どうしたら自分(妻)のことを信じられるかです。
不倫した(している)夫など、今は信じられなくて当然ですし、頑張らなくていいのです。
それと実際今起きている不倫のことを正しく認識する必要があります。
ネガティブな自分の感情は、不倫が夫婦の終わりくらい感じているかもしれません。
不安定な心は自己中心的にストーリーを作りあげてしまいます。
ですから専門家に現状を正しく分析してもらうことは大いに意味のあることです。
もちろんどうしたら不倫を終わらせることができるかという現実問題も直視します。
でも、そのどうしたら不倫を終わらせることがきるのかという難題は、
逆を言えば、不安定で不安な心のままではうまくいかないことも明らかです。
要するに大人の自分を強化して、夫に言葉がけや行動できる心の状態にする必要があります。
ですから、どうしたら不安を減らせるのかという問題に取り組むことが必要なのです。
不倫が終われば、不安はなくなる。
確かにそうかもしれません。
でも、夫のことが信じられない苦しさはすぐには癒えません。
やはり不安定で不安は残ったままだから。
不安を少しでも取り除ける方法を相談者様にはお伝えしていますが、
体を動かすとか、夜間の過ごし方や、インターネットへの向き合い方や、
意識の転換方法、怒りの感情のもっていき方など、
いろいろな方法を取り入れて実践していくことです。
それと自分自身に刷り込まされたネガティブな信念を知ることから始まる一連の心の再構築。
いわば自己肯定感を育むカウンセリングを実地しております。
それともう一つお伝えすることがあります。
結局最後、不倫をやめるかの決断は夫の自覚次第であり、
妻は夫を変えることもコントロールすることもできないことを受け入れてください。
妻が自分のことを信じられ不安が減り、安定してきて自信を取り戻せば、
自分の思考、感情を以前よりコントロールできるようになります。
そして次。
自信を取り戻し、元気、勇気が少しでも戻ってきたとします。
繰り返し言いますが、夫の不倫はどこまでの状況かわかっていますよね。
終わったテイでいるけど、どうなのか。
夫のことは信頼できないから、まだまだ疑心暗鬼です。
本当に終わっているなら信じよう、許そうという気持ちでしょうか。
でも、その気持ちはわかりますが、100%終わったとは証明できないから、
不倫が終わっていたとしても、夫を信じられない気持ちは続きます。
だから苦しい。
そこで自分の気持ちをもっていく方向は、夫を信じる、信じられないではなく、
自分を信じる、信じてみようということです。
えっ!何を言っているのかと聞こえてきました。
だから、自分の不安を減らし安定してきて自信が戻り勇気がついていなければ、
そんな気持ちにはなれないって話なのです。
それと、きちんと不倫問題にも対峙して、終わらせていますか?
最後はした夫の自覚次第とは言いましたが、
自覚させるために妻はどこまで適切な対処を施したか。
「私はやり切れるところまでやった」という実感はありますか?
浮気、不倫問題にはその手ごたえは必要です。
そしてやり切ったなら、自分を信じて欲しいのです。
いつまでも被害者意識のままでは不安を呼び起こし、もとに戻ってしまいます。
被害者意識を手放すためには、夫の不倫は、妻である自分にも何かしら原因があった。
要するに不倫したあなたがすべて悪い、私は悪くないという気持ちを捨てて、
こんな夫にしてしまった私にも幾分責任はあるわと受け入れることも必要でしょう。
この問題が起きる前の夫婦関係、自分も省みてください。
不倫という行動自体は夫の問題という前提でです。
そういう意識ももって欲しいのです。
ただし、夫の不倫はそもそも夫自身の問題であり、
妻にはどうすることもできないものだった場合、この限りではありません。
このような方に対しては、ここまでお伝えしたこととは違う説明が必要となります。
「夫のことが信じられない。」
「夫のことを信じられるようになりますか?」
不倫した夫を信じることが難しいのは、
不倫は今まで築きあげてきた夫婦の信頼関係を崩壊させ、
妻の心に果てしなく大きな傷を負わせた愚行だからです。
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