夫の不倫の事実を知ってから妻は離婚を選択せず、
夫婦関係の回復を目指し、努力を重ねる妻は多いものです。
しかしそんな努力に対して、いつになっても目が覚めず、不倫を終えられない夫。
不倫が発覚したときから釘をさしたこと数知れず、
その後水面下に気がつかなかった期間も長かった。
会っているとあやしんだときには不倫の現場をおさえたときもあった。
不倫相手に会いに行ったりもした。
不倫相手に慰謝料請求の内容証明を送付し、交渉してもらったときもあった。
そんなことをしているうち、30年間という月日が経過していたのです。
「夫はバスの運転手。今も観光バスの運転手をしていると思います。
2年前から別居しているので定かではありませんが、やめていないはずです。」
と、60歳前後の相談者の妻。
「夫は今から30年前に、20歳そこそこのバスガイドの女性と不倫していました。
実はその女性と今でも続いています。
夫の浮気は病気です!当時、他にも何人か手を出していたようで彼女はその中の一人でした。
私も仕事、子育てや家事に忙しかったので放っておき過ぎたかもしれません。
そのうち浮気も飽きてやめるだろうと軽く考えていたのは事実でした。
たださんざん遊んで浮気していた夫ですが、その彼女とだけは続いていたのです。
彼女と不倫して5〜6年くらいでしょうか。私にばれてかなりもめたのです。
そのとき夫は不倫を認め、「彼女とちゃんと別れるから」と私に謝罪してきたので、
夫を信じてきました。
そのとき私は彼女にも会いました。
彼女は「申し訳ありませんでした。もう連絡もしませんし、会いません。」
と謝罪していたのですが。
それ以降、夫はかなり気をつけていたと思います。しかし夫は観光バスの運転手。
遠方に出かけると3泊4日くらい出張になるのは普通でしたから行動がつかめません。
まして不倫相手も同じバス会社のガイドをしていたので、
きっと私の目の届かないところで会っていたのでしょう。
それからだいぶ経ってからです、夫と彼女の水面下に気がついたのは。
今から5年前のことです。夫が大病を患って入院したのですが、生死をさ迷うほどの病気でした。
手術は成功し、長期入院をしていたときでした。
ある日、私は病室の夫のベッドの下から携帯電話を見つけたのです。
着信履歴、発信履歴、そして送受信メールを開いたら、たくさんのメールが残っていました。
中身をよく見てみると、なんと全部、彼女とのやりとりばかり。
夫の送信メールには、「早く会いたい」というメッセージの連発。
「夕方の5時頃に電話するから」などという送信メールも入っていたのです。
そう言えば夫が点滴を引きずりながら病院の廊下を歩き、
どこに行くのか尾行したら、公衆電話で誰かと電話している光景を何回か見たこともあった。
一回だけ「どこに電話していたの?」と夫に尋ねたら、
気まずい顔して「職場の**さんに連絡していた」と言っていたのは嘘だったのです。
生死をさ迷ってまでも不倫している夫に愛想が尽き、
「この男の浮気は死ななければ治らない」と思ったそうでした。
妻は夫の携帯電話を見たことは黙っていました。
不倫の証拠を自分で掴んでやろうかと考えたからです。
また妻は離婚をしたいわけでなく、不倫する夫も離婚を言うこともなかった。
そんなある日、夫の様子がなにか変だと感じた妻は、不倫相手の家に行ってみた。
すると不倫相手の家の駐車場に夫の車が駐車されていたのです。
それまで女の家を知っていても見に行ったことはありません。
すると不倫相手の家から夫が出てきたのです。
妻は「ここでいったい何をしているの。こうやっていつも彼女と会っていたんでしょう?」
と詰め寄った。
すると夫は「家の内装のことで相談に乗っていただけで、立ち寄ったんだ。
それよりおまえはここで何をしてる」
とあり得ない嘘をつき自分の車に乗って去っていったのです。
夫が過去、「彼女とはちゃんと別れた。会うはずがないし、連絡もとっていない!」
と言っていたことはすべて嘘だったわけです。
不倫相手は家の中に居たはずだった。しかし家から一歩も出てこなかったという。
「写真の一枚でも撮っておけばよかったのですが、気が動転していてそれどころではなかった」
と妻は言っておられました。
「考えてみれば二人の不倫期間はすごく長い年月です。
途中、途絶えた時期はあったかもしれませんが、
彼女は人生の一番輝かしい頃から不倫に費やし無駄に歩んできたとしか思えません。
彼女はもう50歳過ぎです。ほんと馬鹿な女ですよね。」
実は妻はこれまでも何回か不倫相手に会ったことはある。
妻がどう問い詰めても責めても、「すみません」と言うだけだったと。
しかし年齢を重ねた女は今度はこう言ったという。
妻、「いったい、あなた、どういうつもりなの?」
女、「心の支えです。」
妻、「あなたは自分がしていることがわかっているの?裁判を起こしてもいいの!?」
女、「それはちょっと困ります。慰謝料を言われてもお金がないです。
仲良くやっていけたらと思います。それ以上のことは何らありません。」
この期に及んでまさかの開き直りでした。不倫相手も年齢を重ね図太くなったものです。
ほんと理解に苦しむ変わった女性だと言っていた妻。
もう何を言っても堂々巡りだと。
法律家(司法書士だった)に頼んで彼女に内容証明を送った際も、
いっこうに返答がなく無視だったとか。
妻もこんな女に裁判を起こす気にもなれずそのままにしてしまったという。
ある時期から夫は妻に「離婚して欲しい」と言ってきたという。
時期的には夫の退院後、不倫相手宅に居た夫の現場を妻がおさえた頃でした。
夫は家を出て行ったのです。
妻は、夫は離婚して彼女と一緒になりたいのだろうと確信していました。
しかし夫が彼女と一緒に暮らしている事実は出てこなかった。
探偵に依頼してある程度の期間探っても、
身内が夫の別居先を幾度となく探りに行っても、
夫は一人で生活していたのです。
また彼女はすでに会社をやめて自営業を営んでいました。住居は変わっていません。
「二人は切れていません。夫と彼女が30年という年月を経ても別れないなら、
私にできる精一杯のことは離婚しないことです。」
「夫の思い通りになんかさせない。」と決めたのです。
いっこうに不倫に終止符を打たない夫。
挙句の果てには離婚してくれと迫ってきた夫。
残りの人生をこの女と供にしたいのでしょう。
しかし妻が離婚はしないと言い返すうちに、夫は何も言わなくなったというが、
妻は今でも離婚はしない、離婚する時は私が決めると言っていました。
夫も離婚はできないと諦めたかもしれません。
気持ちは離婚したいけど、諸々の事情で離婚できないと感じている夫は少なくありません。
そんな彼(夫)に一緒になることを諦め、今の関係のままでいいと感じている不倫女性でしょう。
「離婚できないなら離婚しなくてもいい。一緒になれなくてもいい。
何でもいいから別れないで。そばに居させて。」と言う不倫女性たちの一人でしょうか。
しかし妻は、二人の不倫関係を公認しているのではありません。
不倫に終止符を打たせることを諦めたのではありません。
こんな身勝手な夫と女との不倫で離婚なんて到底受け入れられないのです。
離婚をしないと妻が決めた決断とその覚悟の強さをひしひしと感じた事例でした。
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