どのような理由であれ、不倫した夫からの離婚請求など納得がいくものではありません。
夫婦の問題(離婚)と彼女(不倫)とは別。
そんな言葉も不倫夫たちの常套句です。
しかし、数多くの不倫問題、夫婦問題に携わってきた経験上言いますが、
夫が離婚を言ってきたのには訳があります。
この不倫問題、妻の追求などから逃げるため、
妻が過剰に反応してしまう「離婚」という言葉を投げている場合もあります。
逆に、夫の離婚要求が本当に理不尽な要求なのか考えさせられるケースもあります。
離婚を言われた妻も冷静になり、過去を振り返り考える必要はあります。
よって、カウンセリングでは、
離婚発言の裏に隠された夫の意図、心理を正しく読み解くことが重要になります。
不倫相手との間に何かしら問題が起きている可能性もありますが、
それも念頭に置き、どう対処するか検証します。
相談者様の状況や経緯を聞きますと、
夫の離婚発言は本気と思われる場合と、はったりに思われる場合があります。
はったりとは、離婚する気はないけど、妻の離婚したくない弱みを突く意味があって、
論点をすり替え離婚理由を言ってきます。
どういう状況が考えられるか。
離婚する気はないけど、あまりに妻が責めたり、問い詰めてくる。
もうこれ以上責められたくないから、離婚でいいと発した。
離婚する気はないけど、妻の行動(不倫相手に会う、不倫現場に乗り込む、慰藉料請求など)により、逆ギレ状態で離婚と言ってきた。
しかし念頭に置いて欲しいのは、やり過ぎた妻の行動や、その後の夫婦関係次第では、
「離婚するつもり、家庭を壊すつもりはなかったけど、妻とはやっていけないから離婚でいい。」という思いに向かわせるリスクがあります。
いずれにしろ、離婚を本気モードで言ってくる(妻にはそう感じる)夫に、
はったりには見えないかもしれません。
だから妻が「離婚」という言葉に過剰に反応します。
妻が反応するから、夫にとって離婚を口走る意味があるわけです。
深読みし、ネガティブにとらえ過ぎな妻も多いとカウンセラーはよく感じます。
それを裏付ける例として、
妻も妻で、「だったら離婚でいい!」と言い返したり、
別のタイミングで「離婚でいい」と言ったら、
予想外に「なぜだ?」とか、
「〇〇だから、離婚なんてできるわけがない」「離婚はしない」とか、
「冷静になってもう一度考え直してみよう」と、
ころっと変わる夫も少なくありません。
実際、このような段階の方々が意外と多いのは事実です。
そうとわかれば、夫の離婚ワードや論点のすり替えに反応しない意識、対応が必要です。
でも、やはり離婚は考えている、本気な夫たちも存在します。
離婚でもいい、離婚したいから離婚と言ってきている夫たち。
大きく分けて二つのケースが想定されます。
離婚するつもり、家庭を壊すつもりはなかったけど、不倫恋愛にはまった果て、
とち狂ったうえなのか。
不倫がばれた後の妻のやり方(行動)によって、離婚したい気持ちになったケースも含みます。
そしてもう一つは、妻とは本当にやっていけない気持ちがそもそもあったのか。
どちらなのか。
後者の夫たちも一定の数、存在します。
夫婦関係はそこまで悪かったのか。
何かしら大きな問題を抱えていなかったか。
妻は(夫も)、かなり冷めていなかったのか。
だからと言って、その結果が不倫か!?と言いたいでしょう。
たとえ不倫行動でなくても、酒に走る。ギャンブルやゲームなどにはまる夫たちもいます。
そもそも心身に傷を負っていた夫もいるし、
それに輪をかけて夫婦関係(結婚生活)に満たされていなかった夫なら、
その傷、溝を埋めたい、不安や苦しさから逃避したい気持ちになります。
その先に問題行動があったわけです。
そこまで深刻なことが、夫自身、そして夫婦にあった。
夫がしたことは不倫という問題行動です。
心あたりがある方は、真摯に受け止めてください。
不倫した行為は自分勝手で妻にとっては理不尽なことです。
けど、その前の長い期間、夫にとって理不尽なことはなかったか。
カウンセリングでは検証していきます。
もちろん「それでも不倫はダメ。しない人はしないわ。」という議論も理解します。
しかし、相談者様の夫は、してしまった人です。
それでも不倫をしない外の夫たちと比べて、愚痴るだけでは問題は解決しません。
目の前の自分の夫という現実を見てください。
カウンセラーとしても、
夫が離婚を言いながらも、よくそこまで不満を並べるな!と感じる事例は多々あります。
ただ、一つ一つ拾っていくと、深刻なこともある。
夫は誇張し過ぎても、嘘もついていない場合もあります。
そこはどうだったのか、この機会に振り返ることも必要です。
いずれにしろ、過去からの夫自身の問題(カウンセリングではお伝えしますが、根深い問題の部分です)、これまでの夫婦の問題は、夫一人では解決できない問題だったのです。
ではあの頃、夫はなぜ言わなかったのかと言いたい方もいます。
でも、夫は問題と感じてシグナルを妻に出していたかもしれません。
はっきり問題を提起していた夫もいたかもしれません。
もし、夫のほうが(家族というより)夫婦関係への期待値が高い場合、
夫婦はもう無理だと諦め、耐えていたかもしれません。
離婚を本気で言ってくる夫たちのなかには、
不倫相手を失いたくないため、
妻に離婚を迫る夫たちがいる事実を最後にあげておきます。
私は、離婚を決めた決定打は何か?とよく提起しますが、
夫婦関係がぎくしゃくしていて満たされなかった事実よりも、
不倫相手との関係維持のために(その先に結婚を描く夫たちもいます)、
離婚の選択を強いられたことが決定打だった夫のほうが多いと感じます。
もちろんその両方が要因になっている夫が多いのですが、
不倫の影響のほうが大きかったということです。
これまでのよくある事例として、
不倫関係のままの相手女性が、別居も離婚もできないなら
もう別れると切り出していたケースはよくあります。
w不倫の相手が家を出て行った。離婚が成立したなども多い。
そして、不倫相手の妊娠もあります。
二度目三度目の妊娠のタイミングで、妻に離婚を切り出してきた夫たちもいます。
置手紙を置いて出て行った信じられないような夫たちもいます。
つまり不倫関係も夫次第と言いたいが、(影響を及ぼす)不倫相手次第で、
そして長く続ければ続くほど、
このようなことが起きるリスクがあるわけです。
夫にとって、離婚を決断させざるを得ない重大な出来事だったわけです。
夫の離婚する、したい、して欲しいの裏にある問題も様々です。
そこを個々のケースではどうなのか、見い出す必要があり、対処していくわけです。
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