夫(妻)の不倫相手に会うべきでしょうか。
夫の不倫に悩む妻のなかには、
「相手女性に会っても大丈夫ですか?」
「彼女に会うつもりです。どうやって進めたらよいのでしょうか?」
と、不倫相手に会うことを考えている方もいます。
「このまま不倫相手を野放しにしておくことは許せない」と息巻く妻も少なくありません。
カウンセリングでもテーマになることが多い、不倫相手に会うことの是非。
不倫相手に会うべきか、会わないでいるべきか。
会ってどうしたい、何がしたいのか。
なぜ不倫相手に会うのかの意味を考えていきます。
なぜ夫の不倫相手に会おうと思うのか。
不倫相手に夫との不倫関係を認めさせ、二人の関係を終わらせるためですよね。
それに以下のどれかか、複数に該当する方が多いのではないでしょうか。
〇夫と何度か話し合いをしたが、いっこうに終わらない。
夫との話し合いでは期待できないので、
不倫相手に交渉をしなければ終わらないと考えている。
〇夫に切り出すことにちゅうちょする自分がいる。
不倫相手に話をもちかけ、不倫相手の方から関係を断って欲しいと思ったから。
〇不倫相手に何も言わない、しないではいられない。
きちんと対処しておかないと水面下、再発のリスクがあると思った。
〇不倫相手が許せない。会って言ってやりたいことがある。
〇確かな証拠はないが、不倫していることは間違いないと思っているので、
不倫相手に会い真意を確認したい。そしてこういう行動はしないようくぎを刺したい。
(多少なりとも該当する方はいます)
不倫を認めさせるだけの証拠がある方なら、
「言い逃れはさせない」という気持ちはあるでしょう。
だから不倫の慰謝料をとりたい妻も多いはずです。
不倫の慰謝料をとれば、さすがに懲りて夫との関係を終わりにすると思うから。
確かに、彼の奥さんが接触してくれば、不貞関係を認め謝罪し、
慰謝料の支払いにも誓約書を交わすことにも応じる不倫相手もいます。
しかし反対に、不貞関係を認めない相手もいます。
慰謝料の支払いにも応じない、誓約書なども交わさない態度の相手もいます。
また意外と多いのは、不貞関係を認めたうえで、
妻が要求する結論を保留、先送りにする不倫相手も多いものです。
「おたくの旦那さんと話さないと何とも言えません」とか、
「話が違います。おたくのご主人と3人で話をさせてください」などです。
不倫相手の態度の違いは、不倫相手の人間性にもよるところ(どれだけ嘘が突き通せるか。したたかで図太い女か。夫とどの程度の不倫関係かにも影響されます)があるでしょうが、
妻が準備を万全にして不倫相手に会っているか。
不倫相手に会うまでするべきことをしたか。
にもかかわってきます。
不倫相手に会うまでに万全な準備をしたかどうかは、不倫の事実を捉えているかです。
そして不倫相手の素性を知っているか。
例えば、既婚者で未成年のお子さんがいるなどという情報です。
夫との不倫関係を疑っているなか、何か見つけて(感じて)、
続いていることは間違いないと思って(確信して)、
真意を問いに不倫相手に会いに行く方もいますが、それは問題外です。
夫とのメールやラインを見てしまったり、街で一緒にいるところを目撃しただけで、
不倫相手に会って詰め寄っても、多くの場合は適当なことを言い返されます。
自分の夫を問い詰めたとき、
「あなた(妻)が思っているようなそういう不倫とかいう関係じゃない!」
と夫が言い返すのと同じです。
ということは、不倫相手に会うは会うでも、相手にただ釘を刺してきただけのことです。
妻にとっては十分な証拠(突っつける材料)ですが、
不倫している人たちにとっては、しらを切ろうと思えば切り通せるものです。
たとえ相手が不倫を認めなくても、
慰謝料を請求したり、調停や裁判に持ち込むことはできますが、
妻がどこまでの証拠を持っているかを考えれば、それも非現実的な話です。
ですから万全な準備をして不倫相手に会うということは、
不貞といえる確たる証拠(材料)をもったうえで行ってください。
ただ誤解してはならないのは、不倫の証拠を相手に叩きつけたり、見せることはありません。
不貞関係である事実を把握していればよいのです。
(ただその証拠の内容は、個々のケースによってどこまで必要かは違います。
またその証拠が必ずしも探偵・興信所の証拠でないとダメということではありません。
妻も夫も離婚するつもりはないし、妻は不倫相手に慰謝料はとらないつもり。
なのに、探偵が言う、「二度三度の不貞の証拠は必要です!」に対しては、
費用をかけて本当にそこまでの証拠が必要なのかを考えることです)
そして、不倫相手に会うまでの過程でするべきことをしたかということですが、
これは妻が自分の夫とどのように話をしたかです。
話をすればよいのではありません。
夫の不倫のことを何も知らない妻を演じてきたのか、
幾度となく問い詰めたけど、のらりくらり言い逃れされてきたのか、
一度や二度不倫がばれていて、終わったふりをしている状態なのか。
夫婦の間では不倫についてどういう状態であったか、
夫婦関係がどうだったかで、夫に対しての話の持って行き方は違います。
これまでの話し合いの内容をお聞きしているので、どう話を持っていくかを慎重に考え、
夫に向き合っていかなければなりません。
「もう無理です」、「無駄だと思います」と言う相談者様もいます。
ですが、今まで妻がしてきた「話し合い」というものが間違っていたと言えますので、
ここは焦って早まった行動をとらないようにするべきです。
そのように準備してから、不倫相手に会うことが必要で、
衝動的に会いに行ったり、中途半端な状態で会いに行ったり、
その先のデメリットを考えず、
ぎゃふんと言わせたいから不倫現場に乗り込むことは勧めません。
ただ皆様が不安なのは、夫が不貞の事実まで認めるのかと、
妻が不倫相手に会うことによるデメリットですよね。
不貞を認めなかったらどうしようという不安については、カウンセリングでもお伝えしていますが、
皆様が持っている証拠、知っている材料であれば不安がることはありません。
証拠は夫に見せて「やっているよね、認めなさい!」ということではありません。
また、「認めます」という言葉を吐かせることが目的ではないので、
不倫を認める認めないにはこだわらないでください。(この意味もカウンセリングで説明します)
それよりも妻が不安なのは、
夫が不倫相手を執拗にかばう、守るはずだから、
妻が不倫相手に会うことを阻止されるのではないか。
もしそんなことをしたら離婚だとか、ただじゃおかないと脅される不安です。
だから、「いきなり不倫相手に会うことはどうでしょうか?」と考える方もいるのです。
不倫相手を守ることは夫の不倫ばかりではなく、妻の不倫でもよくあることです。
とくに妻の不倫の場合は、「お願いだから彼には何もしないで!」とか、
「彼に慰謝料を請求しないで!」が多いフレーズですが、
夫の場合は、妻にかなり威圧的な言葉でけん制してくる夫も少なくありません。
つまりこの問題は自分(不倫した夫)と妻との問題であって彼女は関係ないということです。
なぜこの期に及んで不倫相手を守るのか、
妻にとっては不思議でならないと言われる方もいますが、
この段階で相手と別れるつもりがないからです。
もしかしたら破局になるかもしれない不安を抱く夫もいますが、
不倫相手に何かされることによって、
不倫関係がぎくしゃくしてしまうし、面倒なことになると考えるからです。
それと何があってもばらさないとか、不利益を生じることがないよう、
約束していた二人もいますし、
口に出さずとも阿吽の呼吸で理解し合っていた二人だったはずです。
意図的に妻に不倫の事実が知られたわけではなく、
運が悪くばれてしまったわけですから仕方がないことなのですが、
夫としては彼女に迷惑をかけたくないはずです。
それにいっぽうの不倫相手ですが、不倫がばれた後、
「あなたの夫婦のことと私は関係ないよね」とか、
「慰謝料を請求されたらどうしよう」と感じている(言う)不倫相手。
ですからほとんどの不倫者たちにとっては、妻が不倫相手に行動をおこされることは、
困ることであり、何としても回避したいことなのです。
であれば、夫はキレて阻止する。
妻に暴言(そんなことしたら離婚だぞ!など)を吐いて制止するはずです。
ただ、これまでの相談者様でしたら、夫にそこまでの態度をとられたら、
さすがに不倫相手に会わないはずです。
問題はそこなのです。
結果、夫と妻とだけの小競り合い、話し合いで終わり、夫にうまく幕を閉じられてきた。
そうだったのではありませんか?
だからと言って、不倫相手に会うことを夫に隠すことは、私的には勧めません。
個々のケースによっては夫を無視して不倫相手に会うほうがよいケースも稀にありますが、
多くの相談者様のケースでは、
その前に夫との話し合いの場(これまでの話し合いとは違います)を持つべきです。
妻が不倫相手に会うべき状況、会わなければならない状況を、夫との話の場で作り上げていくのですが、強引に話を進めていく場合もあります。最後まで夫が抵抗し続ける場合もあります。
だからと言って、今この場で彼女に電話して!メールを送って!話がしたい!は効果はありません。
多くの妻が経験されていますが、それではただ釘をさして終わりです。
いずれにしても、妻が不倫相手に会うことを夫が阻止したい理由は明確ですから、
夫との話し合いを諦めないでください。
不倫相手に会うことに対して、夫の許可をもらおうとしているわけではありません。
あくまでも私はこういうつもり。こうしたい!と、言い切ることが必要です。
結果的に仕方がないことだと折れる夫。
もう好きにすれば!と言ってくる夫もいますが、
やはり夫がそう言わざるを得ない状況を妻が作り出したわけです。
先走って不倫相手にいきなり会いに行くべきではない(そういう方は一部のケース)。
そして、夫が不倫相手を守るのは当然だ!当たり前に言ってくることだから、それに跳ね返されないしぶとさが必要です。
さて、ここまでは理解できました。
しかし、妻が不倫相手に会えば、実際に不倫関係が終わるのだろうか。
やはり一番の疑問はそこです。
不倫相手に会えば不倫関係が必ず終わるということではありません。
慰謝料をとらなかったからか!?
私の相談者様のケースでは不倫相手に対して慰謝料を留保する(今回は請求しないけど、約束を破ったら慰謝料を請求しますという)ケースもけっこうあります。
お金を払ってもまたする人はするものですし、
不倫の慰謝料を払わせたことが関係を解消させる決定打にはならない場合も多いからです。
それは色々な理由があります。
不倫相手自身の財布からお金を出していない。
不倫相手も出しているが、払えば許されたと勘違いして何をしてもいいと思っている。
慰謝料という金銭負担が、相手にとって言うほど負担ではなかった。
慰藉料を払った後、どちらかが「もう大丈夫だから」と関係の継続を迫っていた。
それは私に初めてのカウンセリングを受ける前に、すでに不倫の慰謝料を支払わせた相談者様の数の多さで一目瞭然です。
ただし、不倫相手に慰謝料を請求したほうがいいケースは当然ありますし、
慰謝料を払わせたことも功を奏して不倫関係の解消に至った事例も多くあります。
弁護士に依頼しなかったから?
妻個人で行動をおこすより、弁護士事務所からの通達から始まり、
弁護士が入って合意書を交わしても、また会っている事例もけっこうあるものです。
慰謝料がとれる確率は高くなりますが、水面下に潜る確率も高くなると思ったほうが賢明です。
弁護士を入れたほうがよいケースもありますが、
弁護士を入れてから、「私は不倫相手に会います!」はあり得ないでしょう。
弁護士に託した以上、むやみに行動をとってはなりません。
このように〇〇しなかったから、不倫を終わらせられなかったのか?と、思ってしまいがちです。
その〇〇は、<不倫相手に>とか、<慰藉料を>が多いのではないでしょうか?
ただこれだけ多くの不倫問題に携わってきて、
不倫相手に会うという行動をとる方は一部の方々ですが、
それでも相当数にはなります。
前半でお伝えしたように、
夫と不倫相手が不倫関係である言い逃れができない事実を得ている、把握した。
不倫相手のことも把握した。
その準備が整ったうえで、
妻は夫と、これまでとは違う感じで話をした。
さらに妻が不倫相手と会うつもり、会いたい、接触することも言った。
そのうえで、不倫相手に会うことを決行するべきか、いったん保留にするべきかを考えた。
そして夫との関係性、今の夫の状況、様子。
妻が知り得た不倫の二人の関係性。さらにどのような相手なのか。
それらをトータルで判断して、問題ないと踏んで不倫相手に会いに行く。
妻に落ち度はないし、不倫相手に会うべきではないケースではなかったわけです。
ただそれでもしばらくして水面下に入る。
不倫相手に会ったからと言って終わるわけではないということです。
不倫相手に会う行動に対しても、そのリスクは念頭に置いてください。
だからと言って、不倫相手に会ったことにより、
「夫と女との結束を強くしてしまったのでは?」と思うのも時期尚早です。
妻が不倫相手に会うことの意味。
大まかなことだけあげますが、
不倫関係を妻である私はすべてわかっている。すでにばれているということ。
この関係を続けることはあなたにとって不利益が生じることになる。
夫とも話し合いをしており、夫婦関係を維持して向き合っていくと言ってる。
これだけではありませんが、
不倫相手には妻の感情とか怒りをぶっつけるというよりも、
圧力を与えるというイメージです。
妻の言葉が女にとってとてつもなく圧力に感じてしまう。
そういうことです。
感情的にならずに冷静に伝えることによって、
不倫相手にはある程度のダメージを与えられることは事実です。
つまりこの妻の行動によって、これまで障害がなく不倫恋愛に浸っていたものが、
そうはいかなくなるからです。
まさに大きな障害が立ちはだかりました。
また妻のこの行動で、不倫の二人の矛盾が露呈する場合はけっこうあります(行動する前から想定内でしたが)。
不倫関係は妻にばれて騒がれ、行動を起こされてから、
少しづつ崩壊していくことが多いものです。
でも、この障害が二人の繋がりを固くするのではとネガテイブに捉え過ぎないでくださいね。
危機を感じて慰め合っているだけの二人です。
「でも、気持ちは裏切らないから、、、」と言う不倫相手なんて典型例です。
ただ、不倫問題を甘く見てはなりません。
あれだけお花畑に浸っていた二人です。
妻に会われて、すぐに「もう二度と連絡もしないし、会いません」ってなるはずがないのです。
「私は彼(不倫夫)に、奥さんよりずっと愛されていた」
「どんなことがあっても気持ちは裏切らないよね」
と言っているような不倫相手なのです。
夫か相手かどちらかがまだ引っ張っていることがあります。
だから水面下に入る。
でも、
もう今まで通りにはいかない。
今度ばれたら終わりだ、完全にやばい。
もう潮時だな。終わりにした方がよいかもしれない。
という思いも植え付けていることは確かです。
この状態は、夫と不倫相手の間には常に妻がいる。
妻を意識した関係を強いられるわけですから、
不倫相手にとっては気持ちのいいものではありません。
それによって段々と二人の関係もうまくいかなくなり、崩壊し始めていくということです。
不倫相手に会ったら、それで終わりではありません。
水面下にも注意して(一回は入るかもしれないと踏んで)夫に向き合い続ける覚悟も必要です。
ただ夫が離婚を執拗に迫っており、その気持ちはぶれていないようだ。
そのような場合、妻が不倫相手に会うことが必ずしも問題解決の糸口とは言えませんので、
慎重に判断する必要があります。
最後に不倫相手に会うことについてどう考えるか、いや、私なりにどう捉えているかまとめます。
様々な夫婦関係があり、様々な不倫関係があります。
だから、アドバイスする内容も相談者様によって違うことは往々にしてあります。
それを前提としてカウンセラーの見解ですが、
不倫相手になど会わないほうがいい。
不倫相手に会わないで解決したほうがいい。
に決まっています。
夫が離婚する気持ちはない。
たとえ別居とか離婚という言葉を発したことがあっても、
妻との口論のなか、売り言葉に買い言葉のはんちゅうで本気度はない夫も多いのですが、
夫に離婚するつもりはないし、妻も離婚したくない場合であれば、
不倫相手に会わないほうが得策です。
しかし、不倫相手に会わないから、何もしないということではありません。
妻がわざわざ不倫相手に会いに行かなくてもよいということです。
要するに、この不倫は妻と夫との間でほぼ終わらせたカタチまでもっていく。
不倫相手はその後の確認作業。事務的な通達、事務的な対処というとらえ方だからです。
結局、その不倫もあの水面下も夫が引っ張っている場合が多いのです。
執着心が強く、別れてくれない不倫相手もいますから、
その場合対処方法を考えなければいけませんが、
それでも不倫相手に会うことが正解とは限りません。
相談者の妻のなかには、
不倫に終止符を打つという期待はきっと裏切られる。
夫自身が自分では不倫を終わらせられない。
不倫相手は本気だから別れてくれない。
という思いを強く抱いている方も少なくありません。
けど、実際、
1.不倫相手との関係をずっと続けるつもりはない。いずれ終わると思っている。
2.妻にばれて騒がれて、もう潮時だなと感じている。
3.妻の態度で不倫相手と別れる必要はないと思ってきた。
4.不倫相手と別れた方がいいと思っているけど、別れられない。
このような夫が多いことは事実です。
5.不倫相手と別れたいけど、不倫相手が別れてくれない。
と思っている方もいますが、言うほど多くはありません。
夫が別れられないのです。
夫が勇気をもって決断できないのです。切れないのです。
夫が切る必要がない、何とかなると高をくくっているのです。
いかがでしょうか。
夫婦関係と夫の自覚によるところが大きいものです。
不倫相手に真っ先に会うこと(対処すること)を考えるのは、
この不倫の主導権は彼女にあると思っているか、
やれることをやっておかないと安心できない妻の感情のせいなのです。
カウンセラーは、不倫した夫との解決で、ほぼ解決したととらえています。
ですが「ほぼ」です。
だから最後には不倫相手に確証を得る作業が必要となると考えています。
それはカウンセリングサポートで指南することであり、
不倫相手に直接会わないことが多いということです。
それはこうも言えます。
妻だからなんとかなる。
妻だから許してくれる。
離婚になんてならないだろう。
結局、こんな状態でず〜っときたわけです。
終わるわけがありません。
妻だから、もう何ともならないの!
妻だから、もういい加減に許すわけがない!
そこを夫にわからせないと堂々巡りなのです。
不倫相手にわからせるのではありません。
だから、夫とのバトル(失礼、冷静な大人の話し合い)がいかに重要かを考えています。
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