別れたふりをして水面下で不倫関係が続く二人。
いったん終わっても不倫関係が再発してしまう二人。
一度や二度ばれても関係が切れない二人は多いもの。
「今度は違う女性か?」よりも、「やっぱり彼女か!」というケースが多いものです。
妻が不倫相手のことをどこまで把握しているかは様々ですが、
顔や素性まで知っている妻も意外といます。
既婚か独身かは当然のこと、子供の有無など家族構成も知っていたり、
勤務先までわかっている方も少なくありません。
「あんな女のどこがいいのか!」
「まだ彼女と続いているなんて信じられない。」
そう感じている妻も多いでしょう。
「別れられないなら彼女と一緒になればいいのに。」とまで思う(言った)妻もいます。
不倫相手は夫にとって、それほど魅力的な女性なのか。
一緒になりたいくらい好きな女性なのか。
ネガテイブな感情が渦を巻き、さらに妻を不安にさせています。
このように、妻にばれても水面下で不倫が続くのはなぜでしょうか。
それに、なぜ同じ女性といつまでも浮気を繰り返すのでしょうか。
では、夫の心理をのぞいてみましょう。
夫は不倫相手を本当に愛しているのか。
妻より好きになった女性なのか。
離婚していずれ一緒になりたい女性なのか。
だからばれても繰り返す。別れないのだろうか。
その答えは、どれも違う。
妻が感じているほど不倫相手を好きとか、愛している気持ちはありません。
愛の言葉を交わしていても、表面的な部分なだけで、
夫自身でさえ自分がなぜ同じ相手と浮気、不倫を繰り返すのか、
根本的な原因までわかっていないでしょう。
夫からすれば、
不倫相手は自分を思ってくれている、
認めてくれている、
繋がっていたがっている。
要するに自分のことを理解してくれ、承認してくれる相手と感じています。
快楽欲求、繋がり欲求、自由欲求、承認欲求のどれか(複数とか全部)が満たされず、
その欲求を不倫相手から享受できている状態です。
それは不倫相手も同じです。
相手から与えられ、自分も相手に与え、認め合っているだけで、
相手のことが好きとか愛している錯覚に陥っている状態なのです。
体の癒しが欲しい欲求不満の既婚夫が、不倫相手に満たされる。
家庭や妻との関係で苦しんでいた夫が、不倫相手に話を聞いてもらって癒される。
仕事でストレスを抱えていた夫が、不倫相手に元気づけられる。
もてない女性が自分を相手にしてくれる男性に心が満たされ、恋に恋したりする。
そのときぽっかり空いていた心、体の隙間を埋められた。
相手が理想のタイプだったか!?というと、
「そうでもなかった。」という回答もざらです。
「まあ何となく、いいかな〜」「悪くないなあ」という程度です。
実際、「この年齢(当事者は40代後半でした)になると、自分が好きというより、
自分のことを好きになってくれる人と付き合うほうが居心地がいい。」
そのような思いで不倫していた女性。
「都合よく会えて、癒されるから会っていた。彼女もそれでいい感じだった。」
という思いだった夫たち。
いずれも浮気した人たちの声として耳にしてきました。
結局、自分を承認してくれた相手というなんとも消去法的な動機ではありませんか。
不倫相手を見て、「うちの夫が絶対に選ばないような女性でした。」
と驚く妻が多いのも事実です。
好きか、愛しているかよりも、
相手が理想のタイプかどうかよりも、
いつまでも男でいたい。
いつまでも女でいたい。
それと浮気、不倫がバレた後、夫婦関係はあまり改善することがなく、
不倫者にとって居心地が悪いまま。
これまで至福の時間を過ごせた不倫相手とのひと時がよみがえり、
また不倫に逃避したくなる意志の弱い人間であるとも言えます。
愛しているから一緒になりたい。
好きだからずっと一緒にいたいという感情よりも、
しんどいとき、苦しいとき、会いたいとき、身も心も癒し合っていたい。
その利害が見事に一致しているだけ。
かけがえのない相手でなく、失いたくない相手なだけです。
同じ屋根の下で暮らすわけでなく、たまにしか会わないからいいところしか見えない。
会えば楽しくて刺激的な時間しか共有しないから、
彼(彼女)と居ると癒されるとか、気持ちがやわらぐと錯覚し続ける。
その手放させない記憶によって、妻にばれても別れられない夫になってしまう。
自分の心によりどころ、心の支えを持てていないことも原因です。
同じ相手と関係が続く理由は他にもあります。
カウンセリングでは40〜50代の浮気、不倫問題が圧倒的に多いのですが、
60代の方もけっこういます。
いい歳して無責任な遊びや不倫恋愛に浸っている人たちです。
そうそう相手に高い理想を言える立場ではないでしょう。
でも、不倫する相手は理想の人でなくてもよいのです。
結婚や真面目な恋愛とは違います。だから相手に期待すること、求めることが違うのです。
これまで解説してきたので、繰り返し触れませんが、
夫にとって必ずしも彼女でなくてもよかったのです。
不倫相手にとっても、相談者様の夫でなくてよかったのです。
そんなものです。
その程度のものなのです。
でも、結婚は妻だからした。
相談者である奥様でなければだめだった。
もう一度言います。
「妻でなければ結婚はしなかった」
「不倫相手は彼女でなくてもよかった」
ということです。
だから以下のようなこともよくある現実です。
「夫にはもう一人会っている(連絡をとっている)親密な女性がいます!」とか、
「夫は不倫相手以外の女性にアプローチしています。」とか、
「不倫相手には、彼氏がいます。上手くいってない様子ですが。」とか、
「彼女は不倫を繰り返してきた性悪女のようです。」
もしあの頃の妻(まだ彼女)が、夫(まだ彼氏)が、
そういう相手だと認識していたら結婚しましたか?
でも不倫恋愛はそんな相手と認識していても付き合う(別れない)二人が多いのです。
他の異性の存在を感じれば、表面上は嫉妬するし、ケンカになる場合もあります。
ですが、それでも続くし、嫉妬するほうも二股三股していたり、
どれだけいい加減な恋愛ごっこでしょうか。
でも、一対一の不倫関係の場合は多いのですが、
別れたらすぐに新しい相手ができるわけじゃない。
だから、
「やっぱりあなたしかいない」
「あなたが必要だ」
「別れたくない」
「今度こそうまくやっていこう」
「なんでもいいから離れたくない。そばに居させて!」
執着が強過ぎる不倫相手もいますが、ある意味不倫恋愛に依存する心が強かったほど、
手っ取り早く同じ相手にこだわるでしょう。
不倫恋愛によって、
自分が感じる息苦しさ、苦しさ、しんどさ、無価値感、寄る辺なさなどから逃れられる。
もっと違う防衛の仕方があるのに受け入れられない、向き合わない。
わからないのかもしれません。
それもバレても相手と別れない原因でもあります。
また唐突に言いますが、「彼(彼女)とは体の相性がいい」という二人もいます。
性的欲求をここまで満たせる人はいるだろうか。
依存状態になっていれば(少なからず依存状態です)、
快楽欲求はここまで夫(不倫相手)をとち狂わせるものです。
だから、妻にばれて責められて多少は正気に戻った(大人の自分が出てきたときとカウンセリングではよく言います)ときや、不倫関係が終わった後、
「彼女のことは、そんなに好きでもなかった」とか、
「別に不倫しているとまで思っていなかった」とか、
「もう二度と会うつもりもない。会いたくもない。」と言う不倫夫もいるのです。
不倫者たちがいったい何を求めていたか。
どんなつもりで関係を続けていたか理解できるでしょうか。
「でも、不倫は5年、10年続きました。」と言う相談者様もいますが、
不倫期間が本気度のものさしではありません。
これまで解説してきた不倫が5年、10年続けていられただけのことです。
男女の色恋沙汰が長年続けば、山あり谷ありで、途中途切れることもありましょう。
でも、同じ相手と浮気、不倫繰り返すのは、ここまで解説してきた理由です。
でも、カウンセリングでは5年10年なぜ続けられたのかにも注視します。
その期間、夫の様子もですが、夫婦関係はどうだったのか。
妻は長年本当に気づかなかったのか。そうであればその理由。
妻は感じていても、なぜ長い間続いてしまったのか。
相談者様にも向き合って欲しいところは出てきます。
いずれにしても不倫相手と結婚相手は違います。
結婚に至るまでのハードルは高い。
結婚相手を選ぶ基準はそれ相当に高かったはず。
夫が妻を結婚相手として選択した重さは、夫が不倫相手を恋愛(遊べる)相手として選択した重さとは雲泥の差。比べるまでもないでしょう。
ですから、夫と彼女が長年関係が続いていたことがわかっても、
ばれて別れては再発してを繰り返しても、
不倫相手と自分を比べないでください。
不倫恋愛だから、その程度の女でいい。そんな女性を選んでいたのだから。
結局、本人の自覚が最後の決定打にはなりますが、
妻にもできることは残されています。
一度目バレた後は仕方がないにしろ、
二度目、三度目バレた後での妻の対処の仕方を間違えた相談者様は少なくありません。
はっきりとした原因がわかれば、終わらせることは可能です。
もう二度と繰り返さないように、個々のケースにそってサポートしていきます。
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