私は彼女より下だった。
私は彼女に負けたのです。
そうじゃありませんか?
夫の不倫の事実が明らかになってきて、そう感じる相談者様は多いものです。
夫は彼女のことをどう思っていたのか?
夫は彼女のことを好きだったのか、愛していたのか。
そんなことを夫に問うと、別に好きでもなかった。ただ何となく、、、。
夫のそんな言葉に妻が納得できるはずがありません。
ですが、私は、「ネガティブな投影です」と答えます。
自分が抱いているネガティブな心を夫の心に写しだし、傷ついています。
夫が不倫したからといって、妻の存在価値がなくなったのではありません。
夫が不倫したからといって、不倫相手の評価が上ということではありません。
自分が自分に下す評価を自分でないがしろにしています。
私が調査事務所を運営していたときの事例です。
とある相談者様の夫は結婚当初から休日のたびに家にいませんでした。
夫は結婚前の交際期間中からもう一人の彼女と二股恋愛していたのです。
妻は結婚してから気がつき、彼女の家をつきとめて乗り込んだ。
かなりの修羅場になり、その彼女は彼(不倫夫のこと)が既婚とは思っていなくて、
別れさせるのにかなり苦労したそうでした。
妻はそのとき離婚を決断したという。
しかし離婚を言う妻に、夫は泣きの謝罪と土下座で妻にすがり、不倫相手と別れることを言ってきた。
しかし彼女のほうは納得しませんでした。
不倫相手の執着と言えばそうなのですが、結婚まで約束していたようで(夫はそんなつもりはなかったと言っていたが)無理もありません。
でも妻には解せないことがあった。
夫は不倫相手と過ごした時間のほうが多かった。
夫は不倫相手に色々なものをあげていた。
夫は不倫相手を色々な所へ連れていった。
夫は不倫相手にかなりのお金をつかっていた。
夫は彼女と同じくらい私にしてくれたのか。
私とはそこまで時間を共有していない。二人きりで過ごせていない。
そんな物までもらっていない。
あんな場所にも連れて行ってもらっていない。
そこまで私にお金をつかっていない。
なんだ、この差って!?
ということは、
私は不倫相手より下ってこと?
不倫相手に負けていることだよね。
そう思うと、ほんと悔しいし、なぜこんな人と結婚したのだろうか。
なぜ信じて夫婦をやってきたのだろうかと、思えてなりません。
夫にいくら問い詰めても、納得のいく答えは返ってきません。
本当のところはどうなのでしょうか。
夫が妻と不倫相手とを比べ、女が上で妻が下だと感じているのか。
そんな感情は夫にはないはずです。
夫が常々そう思って、不倫相手とメール、ラインや電話をしたり、会っていたわけではありません。
夫婦喧嘩をしても、不機嫌な態度を露骨に出しても、怒っても、心無い事を言っても、
妻はここに居てくれる、居るものだと信じている。
夫にとってはどんな時でも妻は家庭に居る当たり前の存在だと思っているわけです。
もっとわかりやすく言えば、
妻はかけがえのない女性であり家族。絶対的な信頼を妻に対して持てている。
そうです、自分は不倫をしているくせに。
しかし、夫にとって不倫相手は違います。
恋愛の対象です。
どんな時でも当たり前に居てくれるかけがえのない存在ではありません。
失いたくないモノです。
自分の快感欲求、承認欲求を満たしてくれる相手です。
しかしモノは賞味期限、消費期限があります。
それを頭ではわかっているのに、楽しめるだけ楽しもう。ばれなければいいという思考。
結婚願望のある女性なら、勘違いさせるようなことを言うしかない。
その気はないくせに、そうやって(不倫)恋愛を維持してきた夫。
知り尽くしている妻よりも、不透明で不安定な部分があるから、
よりスリルと刺激を味わえ恋愛感情に浸れるもの。
こうやって恋愛欲求を満たしてきた夫です。
よく思い出してください。
「うちの主人は私と結婚する前、すごいアタックをしてきました。」とか、
「まるでストーカーのようでした。」と言われる妻もいます。
夢中になると突っ走る夫の恋愛感情を知っている妻ですが、
夫にとっては恋愛相手という位置づけの女性だから、同じような行動をとるわけです。
それと夫婦、家庭が安定している状態の時に浮気に走る人たちはいます。
仕事がうまくいっており、金回りがよければさらに調子にのります。
であれば、当たり前に居てくれる妻は妻で、外ではお金と労力をかけ、
一生懸命楽しいことを模索する。
金銭感覚も時間感覚も、自分勝手度も半端ない状態になっていますから、
不倫相手にしてあげたことの数々は妻からしてみれば、
私にはそこまでしてくれていないと感じる方はいるはすです。
そこまで俺は彼女にしてあげた感はありません。もう脳内が麻痺している状態ですから。
よく後になって覚えていない。記憶がすっ飛んでいる言動なのも、そういうことです。
その時の夫の気持ちに、妻が下。妻が負けと、そんな感情があったからではない。
不倫相手は夫が妻では満たされなかった部分をそのとき満たしていた存在だっただけ。
そして夫がそのとき満たしたかった部分なんて、性的欲求と、高揚感に浸れる恋愛欲求。
つまり違う(他の)女性と恋愛をしていたい欲求。
妻が思っているほど、顔や年齢やスタイルでは選んでいません。
上か下か、勝っている劣っていることではない。
ネガティブにざわめく自分にそう言い聞かせてください。
その証として、「不倫相手のことを知って、がっかりしました。」
なぜですか?
「夫よりおばちゃんだった」、「あんなにふくよかな女性はタイプじゃないはずだけど」、「不細工なブス女で驚きました!」という声はよく聞きます。
年齢やスタイル、顔ではない。それに学歴や職業、収入でもないのです。
不倫者が不倫する(できる)相手を選ぶ根拠はそこではないのだから。
自信を失くさないでください。
そして悲観することもありません。
結局、夫は最後は妻を選択したのです。
彼女はただの不倫相手だから排除されたのです。
まだ真っ只中の方も、夫は最後は妻を選択するでしょう。
彼女はただの不倫相手だから消されるのです。
夫は結婚前、健全な恋愛をし、妻が結婚相手にふさわしいと思ったので恋愛相手から妻になったのです。
不倫相手は不倫ができる人間で、既婚の自分に都合よく相手してくれる女と踏んだから、夫は不倫相手として選んだのです。
自分を不倫相手と同じ土俵で比べなくたっていいのですからね。
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