「お金をよこせ!」
「俺の通帳はどこだ!?」
不倫真っ只中、段々とお金がなくなってきた夫の言葉だった。
不倫相手にお金を浪費する夫は多いものです。
東京在住の30代のこの夫もそうでした。
不倫相手は夫と同じ職場。姉と同居している地方出身、25歳の独身女性。
不倫相手とのデートには大盤振る舞いする夫。
この二人には似合わない高級飲食店でディナーを楽しみ、高価なホテルでの外泊三昧。
夫がネットで予約を入れた履歴を妻は心を痛めながら見ていたわけです。
「主人は離婚とか言ってきません。むしろ休日は家族サービスをします。
先日も3人でディズニーランドに行きました。
でも、先月彼女とディズニーシーのホテルミラコスタに泊まりましたが。
夫の気持ちは完全に女に行っています。」
不倫がわかっていても何も知らない妻を演じていたのです。
「このままでは、夫婦や子供に使うべき大切なお金が女に流れ、泡となって消えてしまう。
なんとかして不倫相手と終わらせないと。」
相談してきた妻はそう嘆いておりました。
私は、不貞の事実をつかんでおくべきだと考え、
妻も丁度探偵に依頼したとのことだったので結果を待つことにしたのです。
「この二人、絶対に終わりますね」
妻が依頼した探偵の報告書写真、動画を見たカウンセラーが率直に感じた印象でした。
しかしこの夫にはわからない。無我夢中ですから。
不倫にはまっておかしくなっている人間がどうなるか言っておきましょう。
まず、緩いほど痕跡を残します。
女の匂い、一本の髪の毛などをつけて帰宅するなんて、浮気してきたと言っていると同じ。
まさか妻が見るわけがないスマホの痕跡。ラインの自爆行為もある。
とにかく「ばれるようにわざとやっているのでしょうか?」と妻に言わせるくらいです。
で、必死に取り繕う。噛み合っていない、矛盾発言など。
そういう状態の夫たちを指します。
それに女も女です。
夫の不倫相手は給料も安く、古びれたアパートで姉との同居。
姉の部屋に転がり込んでいた妹かもしれません。
彼(不倫夫)とデートのときの派手な姿、メイクした顔。
仕事しているときの地味な姿、顔。
まったくの別人のようでしたが、
不倫女にとって彼(不倫夫)はお金を使って楽しませてくれる上司。
幹部で人事決定権のある立場の彼は、女にとって付き合って損はない男だったはずです。
それにしても、浮かれに浮かれていた二人。
ベタベタ、いちゃいちゃと公衆の面前でやらかしている写真のオンパレードでした。
このような20〜30代の熱い不倫恋愛はいずれ崩壊する確率が高いことは、
過去の事例から明らかでした。
そんな二人に対して十分な不倫の証拠が確保でき、準備は整いました。
とにかく夫の不倫に終止符を打たせて、夫婦関係を元に戻したい妻でした。
しかし探偵の調査が終わった頃、夫はさらにおかしくなっていました。
通帳はどこだ!?俺の金を返せ!と言ってきたり、
生活費を渡さなくなったり、
休日も一人で出かけるか、部屋にこもって(寝ていて)家族と過ごさなくなり、
子供に関心を示さなくなってきたのです。
さて、この段階からどうするか。
カウンセラーの見解では、これまでの夫婦関係に大きな問題点はありません。
それに夫の不倫自体は初めてです(妻が把握している限りですが、
過去にあれば、この夫と妻ならばれるはず)。
結婚前の交際期間中の夫のこと。
妻が聞いている夫の過去の恋愛のこと、夫の両親のこと、夫と両親の関係性など。
それらは確認したうえです。
夫に対して不倫のことを知っていると切り出し、けん制していくか。
夫に何を言っても無駄だと判断し、いっそこっそ不倫相手に行動を起こすか。
通常なら「まずは夫から、、、」です。
でもこの夫からの謝罪、不倫相手と別れる言葉は期待できません。
ましてこの夫は不倫を否定し煙に巻こうとするどころか、
開き直って認めて、女をとる。だから出て行く、離婚する!
そうなる可能性も否めません。
それだけ精神も思考もおかしくなっているから。
いっぽうここまで耐えてきた妻は我慢の限界でした。
ただ、以前と気持ちが変わってきたのです。
つまり、夫と離婚する覚悟も決めていた。
夫の態度次第では、「離婚でもいい」と腹をくくっていたのです。
あなたは不倫を続けるのか、夫婦、家族が大切だから終わりにするのか。
1年も2年も夫の様子をうかがうような離婚回避はしたくない。
そういう気持ちだったのです。
だから、不倫相手に行動を起こしてしまうのも選択だと言いました。
そこは妻も見解が一致しました。
不倫相手に慰藉料請求、そして接近禁止の通達を実行した妻。
結果、不倫相手は慰藉料を払ってきたのですが、夫の態度は最悪でした。
今まで離婚を言わなかった夫ですが、逆ギレし、言葉も無茶苦茶でした。
「もうあなた(妻)に気持ちはない、無理。一緒に居られない。」
「そもそも俺たちは合わなかったんだ!」
「俺は結婚に向いていない」
「彼女とは終わりだけど、お前とも終わりだ。」
「離婚だ!離婚!」と迫ってきたのです。
妻も正論を言い返したが、
「よくも俺のお花畑を荒らしてくれたな!」という頭ですから、何を言っても無駄でした。
もはや何もかも失っても、不倫相手を失いたくない。
まさに勝手に不倫にはまり、とち狂って離婚を言ってきた夫の姿です。
だから(変な言い方ですが)勢いがある。
勢いで離婚だ!が言えるし、本当に離婚に突き進めるもの。
妻も妻で、「もうこんな夫なら、いらない」と、覚悟は決めたから離婚が成立したわけです。
この段階で離婚しない方はする必要はありません。
あくまでも主導権は私(妻)という思いでいてください。
夫と離婚が成立し、半年も経たないうちでした。
「彼女ともダメになったようです。」
振り返れば、離婚になるような不倫ではなかった。
でも、不倫をやめない、夫が改心しないなら、夫婦をやっていく意味がないと思い離婚した。
その後、夫と女が幸せになろうと関係ない。
むしろ夫の不倫で悩まないことが、いかに平穏で人間らしい生活かを感じていたのです。
なのに、「(元)夫は、彼女と別れたみたいです。
もう一度やり直したいと言ってきました。」と。
でも、妻の気持ちは、覆水盆に返らずでした。
身に染みて後悔しているのは(元)夫でしょう。もう遅いのです。
夫婦関係も様々ですし、不倫関係も様々です。
離婚するつもりはなかった夫。
妻と不倫相手は別。妻の存在価値は認めていた。
そもそも離婚になるような不倫ではなかったのです。
つまり、夫は刺激、快楽、恋愛の虜になっていた。
それによって夫をここまでおかしくさせ、暴走させるのが不倫恋愛です。
熱しやすく、壊れやすい典型的パターンであることは、
真っ只中の夫と不倫相手の様子からも明白です。
不倫恋愛だったから、うまくいっていたのです。
不倫(恋愛)相手にはいいけど、
結婚して人生を共にする相手ではないと思って不倫している人たちも多い。
相手は本気モードだけど、自分はそこまでではない。
だけど、相手のモードに合わせて関係している不倫者たちもいます。
でも、どんな不倫の内容であろうと、夫がどんなつもりであろうと、
妻はもう無理だった。
だから離婚を決断したのです。
妻のその選択は間違っていません。
離婚して不倫相手との距離が縮まった途端、
彼女(不倫相手)としっくりいかなくなった。
不倫女のほうが冷めてきたはずです。
離婚して不倫相手と暮らしたら、たいしたことがない女だとわかった夫もいます。
以前のような刺激がなくなってきたことも原因かもしれません。
不倫相手の中には彼が既婚でも独身でも、言うほど関係(影響)ない人たちもいます。
離婚を強気に迫ってくる夫たちも多いけど、
この行く先のことなどわからないから身勝手なことばかり言えている。
離婚して身に染みて後悔する(元)夫たちはけっこういます。
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