「不倫相手の名前がわかりました!女の名前は、山田花子(仮名)です。」
探偵に夫の浮気調査の進捗状況を聞いた妻は耳を疑った。
「えっ、本当ですか!?まだ彼女と続いていたんですか。
じゃあ、あの写真の女性は誰ですか!?」
妻は思わず声を大にして探偵に詰め寄った。
そんなエピソードから話し始めた相談者の妻でしたが、40代の夫の事例です。
毎晩のように一人の女性とライン三昧な夫。
夫のスマホを見れていた妻は、とうとう我慢できずに問い詰めました。
(完全に妻を信じていた夫。妻が俺のスマホを見るはずがないという危機感のなさ)
「今すぐ会いたい、抱きしめたい。」、「ぎゅっとして。」
「今度会えるまで辛い。苦しい。」
おまけにハートの絵文字だらけ。
カウンセラーも拝見しましたが、妻からすれば吐き気がするやりとりです。
妻に問い詰められた夫は一瞬黙ったが、すぐに真顔で、
「バーチャルだ!」と、無理のある言い逃れ。
ネットの世界の悪ふざけだと言ってきたのです。
相手女性の顔写真を見たことも指摘し、
あんなラブラブなやりとりをしているのにふざけないで!と妻が詰め寄っても、
「機械か、サクラか、そんなこと俺にもわからん。やっている男は多いんだから。
写真の女は実在しないんじゃないか!?」
と、相手は人間じゃないとまで言い出した。
嘘をつかないでとさらに妻が責めると、
「そんなに信じられないなら離婚でいい。」
「そのほうがあなた(妻)も楽になれるよね。」
「こんな俺と居ても幸せになれないって。」
そんな言葉を吐いてきた夫でした。
浮気夫たちのこのような言葉は実際多いです。
離婚したくない妻を完全に見透かしたうえでの発言です。
要するに妻にこれ以上追求されないための防衛反応なのです。
「この人に何を言っても認めないし、もう話もできない。」
迷いに迷った妻でしたが、真実を知るために探偵をつけることを決め、
バーチャルだ!という女性は誰なのか。
そして不貞の証拠をつかむことにしたのです。
夫のスマホには一人の女性の写真が保存されており、
妻はこの女性が夫の不倫相手に間違いないと思っていました。
しかし調査結果を聞いた妻は意外な結果に驚いたという。
夫は一人の女性と毎晩のように接触したが、写真とは違う女性だったのです。
いずれにしても、不貞の証拠はとれ、連日の密会の様子から不倫関係は間違いなかったのですが。
夫には二人の不倫相手がいたのか。
じゃあ、この女は誰なのか!?
それにバーチャルと言い逃れしていた女はいったい誰で、いつ現れるのか!?
連日、違う女と接触しながらも、「早く会いたい。」とスマホの女にラインしている夫。
おかしなことに日々密会する女とのラインは見当たらない。
妻は疑心暗鬼になりながらも、連日密会する不倫相手の身元調査と、
スマホの女との接触をとらえるための行動調査を続行しました。
しばらくして探偵から日々密会している女性の氏名と住所が判明したと連絡が入り、
妻はその名前を聞いて驚いた。
「まさか続いているとは。昔の女です。かれこれ15年ほど前でしょうか。
修羅場になり、さんざんでした。」
探偵に女の画像を送信してもらい確認した妻は、
「間違いありません。あの頃より年をとっていますが、昔の女です。」と確信したのです。
いったい、15年前に何があったのでしょうか。
妻が目にした不倫相手の写真は36,7歳。
不倫相手が妻の自宅に乗り込んできたのは、21,2歳の頃だったという。
「彼女は私の家にやって来ました。
私が玄関から出て行くと、
『なんで、離婚しないんですか?早く別れてあげてください!』と、
いきなり言ってきたのです。
頭がおかしいのか。とち狂った女だなあと思いました。
でも状況がさっぱりわかりません。
この女はいったい誰なのか?
まして離婚なんて考えていなかったし、
主人と離婚でもめてもいません。
ただ、浮気を疑っていたのは事実でした。
私は相手にせず家の中に入ってしまったので、彼女がどうしたかわかりません。
またチャイムを鳴らしたり、まだ居るようなら警察に通報するつもりでした。」
やはり夫には不倫相手がいたと確信したわけですが、
「帰ってきた主人に問い詰めました。
主人は言い逃れせず、不倫を認め謝ってきたのです。
彼女とは別れるから許して欲しいと。
接待で行ったキャバクラのホステスで、気の迷いだった。遊びだった。
そう言っていました。
私は子育てに忙しかったのと、離婚なんて考えてもいませんでしたから、
主人のその言葉を信じて幕を閉じたのです。
20歳そこそこの女に本気になるわけがないと思ったことも確かです。」
そのときの女が探偵の調査で連日現れる事実。
「ということは、15年間もずっと続いていたということでしょうか?」
途切れたことはあったにしても、そういうことでしょう。
不倫相手の妻に会いに行くくらいの女ですから、
不倫相手が別れてくれなかったのか。
いや、夫も夫で不倫相手と別れるつもりはなかったはずです。
それに、たとえ離婚できなくても(しなくても)、
大好きな彼(不倫夫)にぶら下がり続ける典型的な女だったのでしょう。
また、「彼女と別れるから信じてくれ。」で、
妻が終わらせたこともよくなかったのです。
「自分で彼女にきちんと話をして、終わりにするから信じて欲しい。」
そのような言葉はその場を乗り切る常套句の場合が多いのです。
「主人はなぜ、15年間も彼女と不倫し続けていたのでしょうか?
彼女が家に来る前も、主人が私に離婚を言ったことは一度もありません。
なのに彼女は主人は離婚したがっていて、私が離婚してあげない嫁だと言い張っていた。
それに怒りが収まらない私にあんなに謝り反省の態度だった夫なのにです。」
ばれたらやめると信じていた妻でしたから腑に落ちませんよね。
しかし、この夫と同じような人たちは少なくありません。
要するに妻と不倫相手は別と捉えているのです。
夫婦関係がどうだったかにもよりますが、妻はお母さんであり、家族である。
そして不倫相手は自分の快楽欲求、恋愛欲求を満たせる恋人。
いつまでも男でいたい、恋をしていたい欲求は、妻にばれた程度ではなかなか手放せません。
まして自分は妻、家族に対して(お金に関して)責任を果たしている。
普通に家庭サービスをする不倫夫も多いですから、
自分の浮気で妻や家族に迷惑をかけているとは思っていません。
それに浮気、不倫がばれなければ、いいことだし、他の旦那たちも皆やっている。
この程度の癒しは男として必要だと、罪悪感もない状態でしょう。
妻(家庭)と外の女を割り切って区別する夫たちなのです。
「でも、なぜ彼女は離婚すると信じていたのでしょうか?
主人が彼女に一緒になろうと本気で迫っていたとしか考えらません。」
そう感じるのもごもっともです。
確かに夫は不倫相手に妻と離婚したい、あなたと一緒になりたい類の言葉を言っていたはずです。
でも、女との関係を維持するための誇張表現だとしたらどうでしょう。
不倫相手もただの都合いい女でいたくありません(そういう女性は多い)。
だから夫は嘘をつくしかないのです。
不倫相手は彼がまさか嘘をついているとは思いません。
しかし、何も進展がないことにしびれを切らし、妻のところに乗り込んだわけです。
もう完全に彼を信じ、妻を<離婚してあげない嫌な嫁>だと思っていたから。
いっぽう不倫夫は、
妻と別れて彼女と一緒になりたい自分を演じることでも、恋愛気分の高揚感は果てしない。
そんな駆け引きと刺激のあるセックスを楽しみたい夫なのです。
そのような心理の夫の別れたふりを受け入れて信じた妻でしたから、
夫からすれば水面下に潜ることは難しくありません。
不倫相手に別れすら切り出していなかった可能性は大です。
妻にばれてからも不倫相手を失いたくない夫は彼女をケアしてきたでしょうし、
奥さんと離婚しない(できない)から、夫と別れる不倫相手ではなかったのです。
だからずるずると続き、こんなに年月が経ったわけです。
結果、水面下のこの女性は今もなお独身で実家暮らしと判明しました。
結局、スマホの女性は実在する人物で(当然ですが)、
仕事関係で知り合った夫と同年代の既婚女性でした。
ラインのやりとりは毎日ですが、会えるのは月に数回程度だったようで、
会えば必ずホテルというのが二人の密会パターンでした。
この二人の女性と不倫している夫。
このような事実から何が言えるのか。
夫は水面下の独身女性も新たな既婚女性も、(不倫)恋愛の相手、癒しの相手としか見ていません。
二人に対して愛を注いでいるようですが、その愛情は歪み過ぎています。
というか、どちらも大切にしていないのです。
女性をただのモノ、癒しの人としか見ていない。
そう感じるのは私だけでしょうか。
不倫を疑われても、キレて認めない夫。
さらに追求し、もう逃げられないと踏んだら、謝り、もう別れるという夫。
それでも責めたり詰め寄ると、こんな俺とは離婚したほうがいいとか、
俺の浮気は病気だから治らない!と開き直る夫。
15年間の水面下の不倫と新たな女性の存在を知った妻。
今のままでは何も変わりません。
夫が自ら不倫をやめるとも到底思えません。
長年の水面下の不倫、二股不倫は事実ですが、
「夫が不倫をやめてくれるなら、、、」から始まる意識のままでは難しいでしょう。
15年前からもっと昔まで振り返り、現在までこの夫婦に何があったのか。
そしてこの夫自身が抱えてきた問題は何か。
それらをよく検証していくと様々なことがわかります。
どう解決するかはそこからです。
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